世界一上手に付き合っている海

世界一上手に付き合っている海

 沖縄県中小企業団体中央会の地域産業おこし組合等集中指導事業第3回の講演会と、慶良間海域保全連合会の結成式に、週末久し振りに阿嘉島に行ってきました。

高速船クイーンざまみと、講演風景

 先ず講演会では、鳥取大学の家中助教授による入会(いりあい)についてのレクチャーがありました。
 「海は誰のものか」という問いかけに対する回答では、これまでも、現在も、そしてこれからも、やはり“面倒を看ている”住人のものである、と理解しました。なぜならその場所に対して、発言し、行動してきたことにより権利が生まれ、育て整備し利用してきた“自分たちの地域の資源を所有する”という意識が存在するから、というお話でした。今回のような歴史を踏まえた社会科学的アプローチは、私にとっては非常に新鮮で、大変刺激になりました。

 続いて、沖縄県物産公社の青木さんによる「慶良間ブランドの構築」の講演。
 シンボルは、“慶良間の世界 ~宿る生命と人々の想いをカタチに~”。特産品開発から入ったコンセプトが、慶良間の骨格である自然からの恵みを内包、必然的に自然保護にリンクし、島々の連携、そして外の世界へつながっていくお話は、とてもスケールの大きなものでした。イメージがインターネット的だなあ。

 講演の最後は、いつものように中央会の小谷さんが、法人化と企業組合のメリットを話されましたが、これまでの集中と空腹(!)にて、さすがに集中が切れ気味。(小谷さん、ゴメンナサイ!)

慶良間の世界 - ジャムと、イメージタオル

 講演の後は、全員でテーブルをセットし直して、慶良間海域保全連合会の結成式と懇親会が行われました。
 慶良間に関わる4島(阿嘉・慶留間・座間味・渡嘉敷)のダイビング組合の皆さんを中心に、既に8時を回っていることもあってか、あれよ!という間に結成式が終了すると、いよいよお楽しみの懇親会です。オリオンビールに泡盛、新鮮なネタのにぎり寿司やご馳走がどーんと並ぶバイキングは美味しかった!

 食べながら、飲みながら、様々な方と話すことができました。我がネイチャーオキナワに阿嘉島のしまんちゅレポートを連載していただいているOCEANUSの森山さんと旧交を温め、知る人ぞ知るサンゴの伝道師“琉球サンゴくん”とも会話を交わしました。予想通り、元気で熱い人だったなあ。

 最後に、慶良間に集中したこの日、一番印象に残った言葉を紹介しましょう。
 食事や歓談を楽しみながら、会場にいる人が順に自己紹介していきました。私も少しだけテトラビットについて話しました。それぞれの挨拶が続き、ネイチャーサーチでも紹介させていただいている「阿嘉島臨海研究所(AMSL)」の方が、こうおっしゃいました。

 「慶良間は、世界一美しい海じゃなくてもいい。
 ただ世界一上手に付き合っている海であって欲しい」

 みんなが声を上げ、拍手喝采でした。

阿嘉の海岸



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